『みなさん…クルーガイズジャパン総監、サコミズです
タイムリミットまで一時間。まず最初に、伝えるべき事があります。 (ウルトラマン)メビウスは、クルーガイズの一員です。
今多くの人が驚き、動揺しているでしょう 。ですが少しだけ、私の個人的な話を聞いてください。
昔私が、亜光速で宇宙を飛んでいたとき、 侵略者から地球を守るため、人知れず戦っているウルトラマン(宇宙警備隊・体長ゾフィのこと)を目撃しました。
そのとき彼は言いました。
“ いずれ人間が、自分たちと肩を並べる日が来るまで、我々が侵略者の盾になる”と 。彼らは人間を愛してくれた、そして人間を命がけで守り続けてくれた。
私たちは、その心にこたえる責任がある。
“地球は我々人類、自らの手で守り抜かなければならない ”(1968年のウルトラセブン最終回の)ウルトラ警備隊・キリヤマ隊長が残した言葉です。
この言葉は、ウルトラマンが必要でないといっている訳ではありません。 彼らの力だけに頼ることなく、私たちも、共に戦うべきだ(調和のとれた社会を創るという意味)と伝えているのです。
最後まで希望を失わず、ウルトラマンを声援する。
それだけでも、彼らと共に戦っているといえるのです。彼らに力を与える事ができるのです。
お願いします、今こそ勇気を持ってください。
侵略者の脅しに屈することなく、人間としての意志を示してください。
ひとりひとりの心の声に従い、最後の答えを出してください。』
サコミズ総監(田中実・演)なかなかいい演説でした。
状況わからない方、多いかと思います。エンペラー星人に各国主要都市を襲撃され、『ウルトラマンメビウスを三時間以内に差し出せ』と全人類に警告された状態(あと一時間)での演説でした。
その後、ドラマではテレビ局に応援のFAX、メール、掲示板の書き込みがたくさんよせられて…あと二週間。泣いても怒っても(って、泣くしかないんですが)あと二回のみ。サコミズ総監の演説のなかに、キリヤマ隊長の台詞が盛り込まれるとは…。
10年前のウルトラマンティガでは、気づいた魂(ほとんど子供たちだけ)が光となって集まる。という表現だったのだけれど、現実的なテレビ局へのFAXやメールという方法でドラマ上表現するとは…。世の中荒んできていますが、ひとりひとりの心の光にドラマを通して気づいて(これがいつ気づくかはいいんです。何百年後とかでも)いくような番組って、思い返すとあまりないんですよね。
円谷作品(ほとんどはウルトラシリーズ)はそれが顕著に現れるドラマです。残り二話にザムシャー、ファントン星人、サイコキノ星人(カコちゃん)、ウルトラマンヒカリの客演。さらにはウルトラ兄弟や父母…どうなるんだろう。ハッピーエンドには間違いないけれど、そういうふうな話の流れになるかが楽しみなんですよね。
小説でも映画でも、ラストがわからないのなんてハラハラして見たくないでしょ。大まかなラインがわかっていて、その上で意外な仕掛けがあるような脚本って本当に凄いと思うわけなんですよね。
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